#author("2020-04-30T06:01:27+00:00;2020-04-29T14:31:14+00:00","default:genki","genki")
#author("2020-05-18T01:45:33+00:00;2020-04-29T14:31:14+00:00","default:genki","genki")
[[怪我]] > [[骨折]] > [[鎖骨骨折]] > 鎖骨骨折の日常生活姿勢

RIGHT:2020-04-29 (水) 公開

#html{{
<p class="alert alert-danger" role="alert">※この記事内容は、専門家ではない一般人による考察です。治療の際には必ず専門家に御相談ください。</p>
}}

#contents

* 鎖骨骨折の整復位保持 [#v63de42f]

[[鎖骨骨折]]の保存療法では、日常生活でどんな姿勢をキープできれば良いのでしょうか?
前提:「鎖骨遠位端骨折」の場合で検討してみます。

** 整復位 [#a0eac04e]
-[[整復(セイフク)とは - コトバンク>https://kotobank.jp/word/%E6%95%B4%E5%BE%A9-546240]]

>骨折や脱臼の生じた箇所を、もとの正常な位置になおすこと。「脱臼した肩を整復してもらう」

*** 骨片の位置 [#b5c3fe3a]

鎖骨遠位端骨折では、
-近位骨片(体の内側。胸骨に近い骨片):通常の位置か、上に転位する場合がある。
-遠位骨片(体の外側。肩に近い骨片):下に転位して、なおかつ前側が下方に旋回(捻じれる)場合がある。

#html{{
<img src="https://genki.sagasite.info/wiki/?plugin=ref&page=%E9%8E%96%E9%AA%A8%E9%AA%A8%E6%8A%98&src=bone-fragment-movement.png">
}}

これをなるべく近付けて、ピタッと合わせた状態でキープしたい。

*** 後遺症 [#t73a2bf0]

-近すぎる:骨片が重なっていたりすると、元の骨の長さよりも短くなって、骨がくっついても「変形治癒」になる可能性があるかも?
-遠すぎる:骨片が離れていたりすると、骨がちゃんとくっつかずに、「偽関節」になる可能性があるかも?

*** 保存治癒の目標 [#g09b8b76]

+ 骨がちゃんとくっつかない「偽関節」は避けたい。
+ 骨がくっついても、なるべく元の長さ・形が望ましいので「変形治癒」も程度を軽くしたい。

最悪、骨がくっつかないよりは、くっついた方がましだと思うので、まずは「偽関節」にならないように注意して、次に「変形治癒」にならないように、優先順位を考えてみたいと思います。

** 起きているときの姿勢 [#nd89990a]
(座る、立つ、歩く)

*** 胸を張って、肩甲骨を後上方に上げる [#lf32dd3d]

#html{{
<img src="https://genki.sagasite.info/wiki/?plugin=ref&page=%E9%8E%96%E9%AA%A8%E9%AA%A8%E6%8A%98&src=keep_repositioning.jpg">
}}

~
- 折れた骨が両側から牽引される形になると、骨の短縮を減らせる?
- かと言って、引っ張られる過ぎると、骨片が離れてくっつかなくなるので、ほどほどにしておくべきか?
ここは治療の専門家に相談すべきポイントだと思われます。

*** アームスリングで患側の腕を吊る [#me9a6f50]

整復位(胸を張った姿勢)を保つには、手首が体の正中線よりも患側に近い位置にくるはずです。

&ref(arm_sling_good_position.jpg);

~
逆に、整復位が保てていない場合、手首が体の正中線よりも患側から遠い位置にいくはずです。

&ref(arm_sling_bad_position.jpg);

アームスリングの商品写真は、このパターンが多いと思いますが、鎖骨遠位端骨折の場合は、参考にならない姿勢だと思われます。


** 寝ているときの姿勢 [#ffb8c8a5]

*** 鎖骨整復台に寝ているような姿勢を作り、なるべくキープする [#ob1cca57]

鎖骨整復台

&ref(clavicle_reposition_device.jpg);

- 鎖骨整復台は、頭と背中を支える台の形をしている。
- 鎖骨整復台とベッドの上に寝ると、両肩がだらんと下がって、自動的に整復位が保たれるようになっている。

~

鎖骨整復台の使用例

&ref(clavicle_reposition_example.png);

(参照:[[鎖骨骨折に対して、鎖骨固定帯(クラビクルバンド)を使用してはいけないという考え方 | 蛯原接骨院>https://ebihara-sekkotsuinn.com/%E9%8E%96%E9%AA%A8%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%81%A6%E9%8E%96%E9%AA%A8%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E5%B8%AF%EF%BC%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89/]] より)

鎖骨整復台を参考にした仰臥位の高さ調整

&ref(clavicle_reposition_device_illust.png);

-寝るときは仰向けに寝る。(仰臥位)
-タオルなどをたたんで低い台の形にする。
-タオルを背中の位置(上図の赤い部分)に置き、肩が下がって胸を張った姿勢(整復位に近い姿勢)になるようにする。
-体重で体が沈み込んで、背中が丸まった姿勢=胸が張っていない姿勢にならないように、硬いベッドや薄い布団で寝る。

~こういった工夫をすれば、寝ているときも整復位に近い姿勢が保てるでしょうか。

*** 寝返りを制限するために、足腰を板の仕切りで押さえる [#hc2e20fa]

寝ているときは、体の下側になっている部分(布団やベッドに接している部分)の血行をよくするため等で、無意識のうちに寝返りをうっています。―ド
鎖骨が折れている側に寝返りをうつと整復位が保てないので、なるべく患側へ体が転がっていかないように、ガード板や台などで壁を作ったら良いと思います。

&ref(sleep_position.png);

-鎖骨骨折の患側の足元(上図の赤い四角形)に、板や台などがガードになるものを置いてみる。

* まとめ [#k30d3f90]

日常生活の中で、なるべく整復位に近い姿勢をキープできるように工夫する。

- 起きているときの姿勢
-- 胸を張った姿勢にする。
-- アームスリングで腕を吊り上げておく。

- 寝ているときの姿勢
-- 折りたたんだタオルや薄い布団を敷いて、鎖骨整復台の上に寝ているのような姿勢にする。
-- 患側への寝返りをなるべく減らすように、板や台で体の動きを制御する。

これらの工夫によって、鎖骨骨折の保存療法の整復位を保ち、治癒が良くなるでしょうか?

~

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<p class="alert alert-danger" role="alert">※この記事内容は、専門家ではない一般人による考察です。治療の際には必ず専門家に御相談ください。</p>
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<p class="well"><a href="https://genki.sagasite.info/contact">元気さがして! - お問合せフォーム https://genki.sagasite.info/contact</a></p>
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